【トンデモ】正寿しぐさ②

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 『原理講論』で「全編を通じて強調されていることは、文鮮明こそが“現代の救世主”であることを巧みに暗示していることと、徹底した反共思想=勝共主義で貫かれている点」(佐藤 p.176)である。そして、「教科書『偏向』攻撃キャンペーンでも、勝共連合は“仕掛人”として暗躍している」(同上 p.181)。「『疑問だらけの中学教科書』は、80年12月12日から3日間開かれた世界平和教授アカデミーの研究会に提出されたものをベースにしている。これが自民党三塚博議員らの手にわたり、彼等の教科書攻撃のタネ本になったのである」(同上 p.182)。「世界平和教授アカデミーは、76年から79年にかけて『NG研究』(ナショナル・ゴール研究)を行った」…「まとめられた報告書では、国防力の強化、日米韓台軍事体制の確立などとともに、教育勅語への復帰、教育基本法の改廃、国防教育の必要性などが強調されており、教科書の『偏向是正』が強く唱われている。勝共連合の教科書批判はこのNG研究の実現へ向けた運動への第一歩である」(同上)。教科書「偏向」攻撃は文が鮮明。
 松下正寿氏は「世界平和教授アカデミー会長、日本を守る国民会議発起人」…「勝共連合紙『思想新聞』(83年10月11日)に《東条被告の副弁護人として歴史の生き証人が語る》というふれこみで、『東京裁判と戦後思潮』と題して、戦犯弁護と戦争責任の免罪を説く」(青木 p.182)…。これが“東條英機を守る会”の実例です。谷沢永一氏は「同アカデミー会員。アカデミー第三回学際研究会議(81年12月)で《進歩的知識人による言論支配》《戦後教科書の偏向ぶり》《日教組偏向教育》などを糾弾」(同上 p.171)…。名越二荒之助氏は「国際勝共連合の演説資料集に教科書問題について書くなど、その教科書攻撃ブレーン」(同上 p.106)…。山本七平氏は「国際勝共連合世界平和教授アカデミーの有力メンバーであり、同アカデミー機関誌『知識』(22号)に《歴史記述の基準》とよぶ文明史観などを書くとともに、同アカデミー学際研究会議やナショナル・ゴール[国家目標]研究プロジェクトに参加」(同上 p.69)…。文明史観(文鮮明史観)は文が鮮明。
 1975年11月、「『世界日報』なる新聞が、発行一週年記念として、『日本をどう救うか』という論文を募集している」…「一見、愛国団体であるかのごとき擬装をしてやってきている。そして、その当選発表も『サンケイ新聞紙上』ときている」(荒井 p.106)…。産経新聞(世界日報のようなもの)は文が鮮明。

 

引用文献
佐藤達也(1981)「ファシズムの尖兵・勝共連合」市民の手で日韓ゆ着をただす調査運動編『日韓関係を撃つ 玄海灘をこえる民衆連帯のために』社会評論社
青木慧 (1984)『タカ派知識人 組織と人脈500人』汐文社
荒井荒雄 (1987)『悪魔があやつる“スパイ防止法”と霊感商法』青村出版社