愛国アイドルももちの『憲法の常識 常識の憲法』によれば「憲法といえども、あくまで国民が国家生活を営んでいくためのルールにとどまる」(p.4)、「欧米諸国では、憲法はあくまで国家生活のためのルールと考えられている」(p.214)…。えっ。ももちは言う。「常識人を自任する気など、全くない。しかし本書では、憲法上の重要問題」「をとり上げ、常識的に考えたらどうなるかを考察しようとした」(p.5)。「常識的に考えて、公共の福祉のためにはやむを得ないと思われるような人権制限、たとえば『青少年の保護や健全な育成のため』の有害図書の販売規制のような場合でさえ、違憲の疑いありとされることがあった」(p.146)…。「常識を働かせればすぐ理解できることが、なまじ憲法の講義を受けたり憲法の教科書を読んだりしたため分からなくなってしまうのは、『国家論なき戦後憲法学』に大きな原因があるのではないかと思われる」(p.147)…。在日コリアンについては「差別どころかむしろ優遇されている」(p.167)、特別永住者は「特権を有している」(同上)…。危ないデムパを飛ばしつつ、一方で「宗教団体の指導者の意のままに政治が行われるようなことは絶対にあってはならない」(p.195)と常識的な考えも示す。ももち、部活(日本会議)やめるってよ。
本書の奥付の著者プロフィールを見ると「趣味はジョーク」…。そう、ももちのデムパはジョークだったのだ。デムパを飛ばす高橋史朗氏、ジョークを言うももち…。椛島有三氏の憂鬱は続く…。
おまけ:替え歌。
「オヤガク」(「コネクト」)
椛島 約束 忘れないよ 百地と確かめる
押し付け憲法 振り払って進むよ
いつになったら失くした國を 私ここでまた見ることできるの?
溢れ出した左翼の影を 何度でも裂いて この世界歩んで逝こう
とめどなく刻まれた 江戸しぐさ始まり告げ
創られた伝統を乗せ 閉ざされた言語 開けよう
目覚めた心は走り出した 親学描くため
疑似科学入れて叩かれても 効かない
サムシンググレートがいつも待っててくれる だから怖くない
もう何があっても ヒゲそらない
振り返れば仲間がいて 気が付けば優しく包まれてた
何もかもが歪んだ戦後で 唯一信じれるここが救いだった
喜びも悲しみも 分け合えば強まる想い
この声が届くのなら きっと改憲(キセキ)は起こせるだろう
椛島 約束 忘れないよ 百地と確かめる
押し付け憲法 振り払って進むよ
どんなに大きな壁があっても 越えてみせるからきっと
教祖信じて祈って
壊れた戦後で彷徨って私は 引き寄せられるように辿り着いた
目覚めた心は走り出した 親学描くため
疑似科学入れて叩かれても 効かない
サムシンググレートがいつも待っててくれる だから怖くない
もう何があっても ヒゲそらない
ずっとデムパ出して
引用文献
百地章(2005)『憲法の常識 常識の憲法』文藝春秋
【追記】
日本会議の広報部は、東京新聞2014年7月31日付「こちら特報部」の「日本最大の右派組織 日本会議を検証」という記事に抗議してる。「行き過ぎた個人主義」のクレーマー乙。広報部・村主真人氏は、(1)地方議員のデムパ発言と日本会議のデムパ活動を関連付けていること、(2)ヘイトスピーチ団体と日本会議を関連付けていること、(3)「宗教右派」「右翼」とのレッテル貼り、(4) 「戦争をしたい人」とのコメントを引用し誹謗してる…ってのが問題だという。とりあえず、重要なのは(2)と(3)。
まず、(2)。同記事で山口智美氏は「在特会などの『行動する保守』は、日本会議などの主流保守運動を『きれいごと保守』として批判してきたが、慰安婦問題などの歴史修正主義や排外主義のおおもとは、日本会議などの運動の中で培われたものだ」と述べている。これを指摘されただけで日本会議は「悪質な印象操作であり不当」とか言って怒っちゃう。ももち(趣味はジョーク)も「在日は特権を有する」とデマ飛ばして、2000年に日本会議のホームページでそれを掲載してたじゃん。
(3)については、同記事で上杉聡氏が「前身の『日本を守る会』は、旧満州侵略を主導した将校らの思想的バックボーンとなった宗教右派の流れを汲む。同じく『(日本を守る)国民会議』は右翼と結びついた組織だった」、「そうした日本会議の危険な実態をもっと知らせていくべきだ」と言ってる。で、日本会議は「宗教右派の流れを汲むものでも、右翼と結びついた組織でもありません」と言い張ってる。宗教右翼じゃないならあれは何なんだ。トンデモ団体とかデムパ団体って呼べば良いのか…。