【書評のようなもの】『日本を壊した安倍政権』(安倍壺三は文が鮮明)

 鈴木エイト氏は、安倍壺三政権と統一協会の結びつきが日本社会にもたらした弊害について検証している。以下、引用しぐさ。
 「首相官邸と問題教団との裏取引が明確な証拠と共に顕在化したのは、第二次安倍政権発足後、最初の国政選挙となった2013年7月の参院選だった」(p.110)。「祖父・岸信介元首相の恩人・北村サヨの孫で、安倍晋三首相肝入りの全国比例区候補だった北村経夫への組織票を、首相自ら教団幹部に直接依頼」…「この参院選で北村は教団組織票約8万票の上乗せで初当選。安倍首相と菅長官が、落選必至と見られていた候補者を統一教会との裏取引によって当選に導いたのだ」(p.111)。
 「安倍晋三と教団の関係は、官房長官時代の2006年5月、UPFが福岡で開催した『祖国郷土還元日本大会』に事務局が祝電を贈った程度で、安倍自身はアプローチを断っていた形跡がある。その関係に変化があったのは第一次安倍政権崩壊後。安倍は民主党政権時の10年と12年に教団関連政治団体・世界戦略総合研究所(世界総研)が主催した特別集会とシンポジウムに出席、講師やパネリストを務めた」(p.113)。ちなみに高橋史朗は2015年4月25日に世界戦略総合研究所でGHQ陰謀論のデムパ講演をしている。
 「15年8月、長年に渡り申請受理を拒んでいた文化庁統一教会の法人名称変更」「を一転認可するという"珍事"が起こる。永田町では下村博文文科相(当時)が、所管する文化庁統一教会の名称変更を強引に認めさせたと噂になった」(p.114)。安倍首相がんばれ!安倍首相がんばれ!統一協会名称変更よかったです!
 しかしマザームーンは「反アベ」であった。「韓総裁は広島に原爆が『落ちた』ことを引き合いにして日本へ『悔い改め』を迫り、日本の幹部に対し『国家復帰』のため『日本の最高指導者』である安倍首相を『屈服』させ『教育』する指令を発した。この発言によって日本や安倍首相を見下していたことが露見した。安倍は自らが『屈服』『教育』の対象とされた相手と手を結び、取引をしていたことになる」(p.119)。できない理由を考えるのではなく!
 統一協会は原理を研究し、文が鮮明に統一しているが「反アベ親アベ」でありアベコベに分裂している。そのため「認知的不協和」が生じ、ウギップ物語のすっぱいシロウのようにあべぴょんを愛してしまうのである。

 

引用文献
鈴木エイト(2020)「安倍政権下でもたらされた統一教会との"歪な共存関係"の弊害」 田中信一郎他・ハーバービジネスオンライン編『日本を壊した安倍政権』扶桑社