【トンデモ】八木秀次「『差別』禁止は全体主義的な社会」(『正論』2023年4月号)

 文が鮮明に統一された八木秀次は「岸田首相や自民党が理解増進法や同性婚に慎重なのは『旧統一教会の影響』との根拠のない主張を展開するメディアもある。旧統一教会は全国で8万票しかなく、自民党への影響力は限定的である」(p.131)と述べている。関係ないですよ!私はやってない、潔白だ~♪
 「ガブリエラ・クビーは、あらゆる性的指向を等価値に扱う潮流について、男女の異性愛を『性規範』とする立場から『性規範の規制撤廃』と指摘し、『文化の破壊』をもたらすという。子供たちがメディアなどによって『異常な性的方向付けをされている』とし、『そういった子供たちは結婚をする責任能力を持ち、責任ある父親・母親としての義務を行う、成熟した大人になることができなくなっている』と主張する。それらは『地球上の人口を減らす』ことを目的とし、『グローバル性革命』が進行していると主張」(p.134)…。そっ閉じ。

 

引用文献
八木秀次(2023)「『差別』禁止は全体主義的な社会」『正論』2023年4月号 産経新聞

【トンデモ】世界日報社編集局『令和の魔女狩り 旧統一教会バッシングの深層』

 杉原誠四郎(壺四郎)は「旧統一教会の関連団体である世界日報社の発行する日刊紙『世界日報』の『ビューポイント』欄には私の主張を何度も載せている」(p.2)と述べている。あっ…(察し)。統一教会は、冷戦終結以降「北朝鮮に接近し、資金を投資したので、いわゆる保守の側からも怒りを買ってしまっている」(p.4)という設定になっている。しかし"怒り"ではなく”壺”を買っているのである。真の保守は文が鮮明に統一されている。
 「実際にカルト的信仰によって救われている人がいることを忘れてはならない」(p.5)。えっ。「私が時おり投稿している『世界日報』は極めて質の高い優れた新聞である。また教団も近時『世界平和統一家庭連合』となって以降、健全な家庭を目指しての社会への教化活動も素晴らしいものがある」(p.6)…。そっ閉じ。

 

引用文献
世界日報社編集局(2023)『令和の魔女狩り 旧統一教会バッシングの深層』世界日報社

【書評のようなもの】『徹底討論 ! 問われる宗教と"カルト"』

 櫻井義秀氏は、統一教会が韓国の「朴正煕政権のもとで反共運動をおこなう尖兵、フロント団体として庇護を受けながら成長し」…「政権の庇護を受けて一定程度勢力を拡張して日本にやってきた。そこで岸信介笹川良一といった人物との関係も利用しつつ、自民党政権や清和会などの中に深く沈潜してきた」(p.50)と述べている。 いわばまさに真の保守は文が鮮明に統一されているのであります。
 島薗進氏は、統一教会が「1960年代から70年代にかけて、勝共連合原理研究会世界平和教授アカデミーなどという組織を通してその影響力を示し、学者やマスコミが批判的な言及をするのを委縮させ、警察が取り締まりにくい体制を築いていったことが推測される」(p.165)としている。また、筑波大学に研究員(文部技官)として就職しちゃった島薗進氏は、「当時の筑波大学副学長であり、やがて学長となった物理学者の福田信之世界平和教授アカデミーの有力メンバーであり」…「人文系の組織に所属していた私のような者にも、自由な言論を恐れるような雰囲気が感じられた」(pp.165-166)…。そっ閉じ。

 

引用文献
島薗進他(2023)『徹底討論 ! 問われる宗教と"カルト"』NHK出版

【書評のようなもの】島薗進編『政治と宗教 統一教会問題と危機に直面する公共空間』

 島薗進氏は、統一教会が攻撃性・暴力性を持続できた「一つの要因として考えられるのは、統一教会が政治的な庇護を得た」(p.36)ことにあると指摘している。「統一教会は日本における布教活動の初期である1960年代前半から、自民党の大物政治家や財力豊かな保守的な著名人、さらには学界・教育界の有力者らと親しい関係を結んでいる」「1968年には国際勝共連合を設立し、これによって韓国の軍事独裁政権の長であった朴正煕大統領の支持を固め、日本の右派や自民党の右派とも手を結んだ。1974年には世界平和教授アカデミーを組織し、大学教授などの支持を得ることにも力を入れた」(pp.36-37)。「1984年の11月、統一教会勝共連合の支持者である岸信介元首相が米国のロナルド・レーガン大統領に向けて、統一教会の教祖、文鮮明を擁護する手紙を送っていた」(p.46)…。あっ…(察し)。
 中野昌宏氏は「統一教会と政府与党の望む各政策の本質的な共通点は、『個人の人権制限を是とする』考え方である」(p.87)としている。「統一教会内では、個々人がそれぞれの考え、思いをもつことは『サタンが入ってくる』こととされる。同様に自民党においては、個々人がそれぞれの考えを持ち・述べることは『行き過ぎた個人主義』と見なされる」(p.88)…。そっ閉じ。

 

引用文献
島薗進編(2023)『政治と宗教 統一教会問題と危機に直面する公共空間』岩波書店

【トンデモ】八木秀次「安倍壺三元首相と旧統一協会の本当の関係」(『正論』2023年1月号)

 「安倍氏が旧統一教会と『ズブズブの関係』『関係の中心』と形容され」(p.292)ているが、八木秀次は「安倍氏との間に『接点』はあったが、『ズブズブの関係』とは程遠い」(p.293)としている。お前がそう思うんならそうなんだろう、お前ん中ではな。

 

引用文献
八木秀次(2022)「安倍晋三元首相と旧統一教会の本当の関係」『正論』2023年1月号 産経新聞

【トンデモ】八木秀次「『旧統一教会』のレッテル貼り 注意が必要」(『正論』2022年12月号)

 八木秀次は「なんでもかんでも『旧統一教会』のレッテルを貼るデマには注意が必要だ」(p.287)と述べている。高橋史朗は「麗澤大学八木秀次教授は、『正論』12月号で、『何でもかんでも旧統一教会のレッテルを貼るデマには注意が必要だ』と指摘しているが、その通りであろう。『こども庁』が『こども家庭庁』に名称変更されたのは旧統一教会の影響だというのもデマに過ぎない。影響関係の厳密な検証なしに不当なレッテル貼りをすることは厳に慎むべきである」(https://www.moralogy.jp/salon221107-01/ 検索日:2022年11月16日)としている。どう見ても統一協会と関係があります。本当にありがとうございました。

 

引用文献
八木秀次(2022)「『旧統一教会』のレッテル貼り 注意が必要」『正論』2022年12月号 産経新聞

【トンデモ】「教育現場に浸入する『オカルト』『疑似科学』」(『世界』2022年12月号)

 宗教社会学者の塚田穂高氏は、「宗教」教育の懸念点を指摘している。その一つに「教育現場に浸入する『オカルト』『疑似科学』的内容という問題がある例えば、文科省が2014年から道徳の副教材として全ての子どもに配布した『私たちの道徳』(小学校5・6年)には、江戸しぐさという歴史学的根拠がない『偽史』マナーが載っている。水からの伝言という、水に『ありがとう』などのポジティブな言葉を書いた紙を貼ったり、クラシック音楽を聴かせて凍らせると美しい結晶となるといった言説が、特に道徳の授業などで取り入れられた動きもあった。『EM菌』という、特定の宗教団体等で『万能』と謳われるも、科学的検証は不透明な雑菌が『水質が浄化される』などと環境教育に活用されている例も相次いでいる。また、隣接領域では、発達障害は親の養育の失敗で発生するもので、『伝統的子育て』により予防できるなどと説く『親学』も一定の広がりを見せている」(p.73)。
 一方、宗教右派系御用学者の高橋偽史朗師は、親学推進議員連盟の解散について「その事情については今は明らかにできないが、いずれ『親学つぶしの元凶』の正体を明らかにしたい」(https://www.moralogy.jp/salon220927-01/ 検索日:2022年11月10日)と述べている。300人委員会の陰謀ですね、わかります。

 

引用文献
塚田穂高(2022)「令和日本の『政教問題』」『世界』2022年12月号 岩波書店