【書評のようなもの】毎日新聞「靖国」取材班『靖国戦後秘史』

 文庫版(角川ソフィア文庫)を引用しぐさ。「靖国神社境内にある歴史博物館『遊就館』に2006年春以降、米要人からストレートな批判が続いた」(pp.89-90)…。「シーファー駐日米大使(当時)は7月12日」…「『遊就館』の歴史観には困惑している。小泉純一郎首相は遊就館ではなく、靖国神社を訪れているのだと何度も強調するが、私は遊就館歴史観に納得しないし、間違っていると思う』と述べた」(p.90)…。「同20日には、アーミテージ元米国務副長官が『産経新聞』紙上で『首相の参拝に問題がなくても、境内にある遊就館の一部展示の説明文は、米国人や中国人の感情を傷つける。日本の一般の歴史認識にも反する』と指摘」…「遊就館のパネルに記された歴史観は、日米開戦は資源禁輸で日本を追いつめた米国による強要であり、日本は『自存自衛』と『白人優越世界打破』のために立ち上がったという内容」(同上)…。この手のデムパは、オウム真理教などの「反米」陰謀論であり、“日本の一般の歴史認識にも反する”ものである。「岡崎久彦・元駐タイ大使が、8月24日付『産経新聞』に『遊就館から未熟な反米史観を廃せ』と寄稿」…「靖国神社幹部は即日、岡崎氏を招いて意見を聞き、展示の修正作業を急いだ」(同上)。転進しぐさ。「日本を侵略的と非難したルーズベルト演説を新たに盛り込むなど、米側に配慮した」(p.92)…。あっ…(察し)。
 「ノストラダムスの大予言を取り上げ」(p.131)しぐさの「『ヨコイ神道』は、天照大神が支配する高天原こそが宇宙であり、皇統はそこから天降って始まったが、それはUFOが存在したから」(p.133)…。「『ヨコイ神道』にはタネ本があった」…「『竹内文書』である」…「オウム真理教の教祖だった麻原彰晃死刑囚は『竹内文書』をもとに『ハルマゲドンが起きる』」(p.134)…。そっ閉じ。

 

引用文献
毎日新聞靖国」取材班(2015)『靖国戦後秘史 A級戦犯を合祀した男』KADOKAWA/角川学芸出版