【トンデモ】佛所護念しぐさ

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 佛所護念会教団・会長(当時、副会長)の関口慶一氏は「日本の皇室は建国以来、歴代天皇百二十五代にわたり連綿と護持されてきており、それは世界でも類を見ない歴史と伝統」…「ところが近年では、こうしたことへの国民の理解や関心が薄れてきたように思えるんですよ。教団としましてはね、皇室なくして日本の安泰はないと考えています」(p.256)と述べている…。世界日報のカタツムリY染色体(八木秀次氏)のことですね、分かります。「会費は一ヵ月一世帯につき三百円」(p.257)。三百…!? ま、まさか、三百人委員会(高橋史朗氏)!! 「皇室を敬い日本の歴史や伝統を大切にする安倍総理が政権復帰されたのは、日本が正常に戻る千載一遇のチャンス」…「安倍総理が『まず国家、国益』を大切にする姿勢は、この日蓮大聖人の精神にも通じるものを感じます」(p.259)…。あっ…(察し)。
 「日本人は古来、家庭における子どもの躾や教育を重視して実践し」(同上)とか「戦後の教育によって、他者や社会よりも自分、個人を優先する利己主義が増長し」「この結果、社会の中での家族間、世代間のつながりが薄れて」(p.260)とか言ってるけど、躾とか家庭教育が広まったのは、むしろ戦後。
 ところで椎名林檎のデムパソング「NIPPON」って歌詞に「祝福している」とか「財産をさあ使うとき」とか「一層、鮮明に」とか…。ま、まさか、壺は三百万円…(・_・;)

 

引用文献
関口慶一(2014)「仏教者、日本人として靖國の英霊を奉賛 日蓮聖人も『まず國家を祈るべし』」『大解剖「靖國神社」 あなたは泣かずに読み切れますか? ―平和を祈り、家族を思い合う清らな空間― (別冊正論22)』産経新聞

【トンデモ】高橋史朗「いずれの誘いも断り、明確に一線を画している」(壺しぐさ)

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 オウム…ではなく高橋史朗氏は「この1年間、一度も講演も執筆もしていないアジア平和女性連合やたった一度講演(執筆はしていない)したにすぎない東西南北統一運動国民連合の『御用学者』であるはずがない。同連合の役員や『平和教授アカデミー』の会員になっているのであれば、『御用学者』との批判も甘んじて受けねばならないであろうが、筆者いずれの誘いも断り、明確に一線を画している」(高橋 p.163)と述べている。誘われたんだ…。えっ。「この1年間」って…。限定しぐさ。なお、高橋史朗氏はビデオ『性教育過激派のねらい』に出演し、鮮明なデムパが一線を画している(隠していない)。壺しぐさ。
 さて、親学推進協会メールマガジン第75号(2016年4月15日発行)によると、高橋史朗氏のトンデモ本「『「日本を解体する」戦争プロパガンダの現在―WGIPの源流を探る―』(宝島社)が大反響で、面識のない方が3000部購入され、すべての国会議員大学図書館に寄贈され、初版7000部では足りないので増刷され、発売1ヶ月で発行部数は1万部を突破しました」…「『日本が二度と立ち上がれないようにアメリカが占領期に行ったこと』が最も売れた紀伊国屋書店八重洲ブックセンタ―で読者層の調査を行って戴いた結果、若者が多いいことが判明しました。こんな固いタイトルの本は若者には敬遠されるのではないかと予想していましたが、3000部購入された方も『前著より分かり易く書かれており、ぜひ大学生に読んでほしいので、全国の大学図書館に送りたい』と宝島社に電話されたようです」とのこと。あっ…(察し)。
 辻大介氏の調査では、高橋史朗氏などのデムパに影響を受けちゃうような「『ネット右翼』層は、2007年調査で1.3%、2014年調査では1.8%」…「標本の特性としてネットのヘビーユーザが多いことを考慮するならば、日本のネットユーザ全体における実際の比率はさらに下がり、各年ともおそらく1%未満と見積もるのが妥当だろう。また、2007年から2014年にかけて、数値の上では0.5ポイント増加しているが、有意な差ではなく」「この間に『ネット右翼』層が増えたとは言えない」が「潜在的な『ネット右翼』の支持層は広がっている」(辻 p.215)という。2014年調査では「『ネット右翼』層の社会属性面での特徴は、男性が多いこと、留保付きながら世帯年収が低いことであり、それ以外に一般にしばしば語られるような若年・低学歴・独身者といった特徴は、今回の分析の限りでは認められない」…「ソーシャルメディアのなかでは、Twitter の利用が活発なことが特徴的」(同上 p.216)…。Twitterで「WGIP」を検索すると…。そっ閉じ。

 

引用文献
高橋史朗(1994)『間違いだらけの急進的性教育 エイズ・性をどう教えるか』黎明書房
辻大介(2017)「計量調査から見る『ネット右翼』のプロファイル 2007年/2014年ウェブ調査の分析結果をもとに」『年報人間科学』38号 大阪大学大学院人間科学研究科社会学・人間学・人類学研究室

【トンデモ】渡部昇一・小室直樹『自ら国を潰すのか』(加瀬英明)

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 渡部昇一氏(世界日報)は「差別でいうと、戦後にはコリアからの逆差別がありましたね」(渡部・小室 p.239)とか「日本が併合することにより、荒廃していた李朝朝鮮が、とにもかくにも近代化に成功したわけですから。最近になって『醜い韓国人』という本が出て、われわれの言っていることがようやく韓国人の口から出始めたようです」(同上 p.233)とか述べちゃってるけど、『醜い韓国人』を書いたのは醜い日本会議加瀬英明氏(「体罰の会」会長)だと思われ。そして渡部昇一氏(不幸の疑似科学)によるとハイエクは「『デモクラシーとリバティのどちらが重要かというと、それはリバティである』とはっきり言い切っています」(同上 p.289)…。ザ・リバティしぐさ。あっ…(察し)。
 ちなみに山本七平氏(トンデモ)は「『ユダヤ人』イザヤ・ベンダサンの名で、朝鮮人がタクシーに乗ると『何ともいえぬにおい』でわかると日本のタクシー運転手に言わせたり、関東大震災のとき日本人が朝鮮人を殺したのも、『体臭』や朝鮮語の『何か恐ろしげな』感じのためやむをえなかったなどと書いている人物」(浅見 pp.72-73)。そっ閉じ。

 

引用文献
渡部昇一小室直樹(1993)『自ら国を潰すのか 「平成の改革」その盲点を衝く』徳間書店
浅見定雄(1989)『偽預言者に心せよ! 日本人を考える』晩聲社

【トンデモ】渡部昇一・テリー伊藤『日本人の敵』(世界日報)

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 世界日報の中心で、愛国をさけぶ渡部昇一氏曰く「日本の新聞報道によれば、日本は歴史の教科書の中で『侵略』を『進出』に変えさせているという」(pp.142-143)云々で「毎日毎日、大活字が紙面に躍りました。その騒ぎの中で、冷静に分析していたのが『世界日報』という新聞です」…「僕はその前からずっと『世界日報』を読んでいた」(p.143)とのこと…。あっ…(察し)。「どうして日本人を悪い国民だと思わせたいのか。こうした人たちの情熱の根拠が、私には分からなかったのです。そして思い当たったのは、どうも日本が悪くなれば喜ぶ人たちがいるのではないか、ということなんですね。さしあたって一部のコリアの人たちなんですよ」(p.147)…「コリアの人たちに部落解放運動の一部の人たちが同調」(p.148)…「部落解放の一部の人たちは、とりわけコリアの人たちに連帯感を持っている人もあるらしいということなんですね」(p.149)。どうも渡部昇一氏(世界日報)のデムパは、さしあたって一部のネット右翼の元ネタであるらしい、ということなんですね。テリー伊藤哲夫はネトウテツオなんですよ。そっ閉じ。

 

引用文献
渡部昇一テリー伊藤(1999)『日本人の敵』PHP研究所

【書評のようなもの】毎日新聞「靖国」取材班『靖国戦後秘史』

 文庫版(角川ソフィア文庫)を引用しぐさ。「靖国神社境内にある歴史博物館『遊就館』に2006年春以降、米要人からストレートな批判が続いた」(pp.89-90)…。「シーファー駐日米大使(当時)は7月12日」…「『遊就館』の歴史観には困惑している。小泉純一郎首相は遊就館ではなく、靖国神社を訪れているのだと何度も強調するが、私は遊就館歴史観に納得しないし、間違っていると思う』と述べた」(p.90)…。「同20日には、アーミテージ元米国務副長官が『産経新聞』紙上で『首相の参拝に問題がなくても、境内にある遊就館の一部展示の説明文は、米国人や中国人の感情を傷つける。日本の一般の歴史認識にも反する』と指摘」…「遊就館のパネルに記された歴史観は、日米開戦は資源禁輸で日本を追いつめた米国による強要であり、日本は『自存自衛』と『白人優越世界打破』のために立ち上がったという内容」(同上)…。この手のデムパは、オウム真理教などの「反米」陰謀論であり、“日本の一般の歴史認識にも反する”ものである。「岡崎久彦・元駐タイ大使が、8月24日付『産経新聞』に『遊就館から未熟な反米史観を廃せ』と寄稿」…「靖国神社幹部は即日、岡崎氏を招いて意見を聞き、展示の修正作業を急いだ」(同上)。転進しぐさ。「日本を侵略的と非難したルーズベルト演説を新たに盛り込むなど、米側に配慮した」(p.92)…。あっ…(察し)。
 「ノストラダムスの大予言を取り上げ」(p.131)しぐさの「『ヨコイ神道』は、天照大神が支配する高天原こそが宇宙であり、皇統はそこから天降って始まったが、それはUFOが存在したから」(p.133)…。「『ヨコイ神道』にはタネ本があった」…「『竹内文書』である」…「オウム真理教の教祖だった麻原彰晃死刑囚は『竹内文書』をもとに『ハルマゲドンが起きる』」(p.134)…。そっ閉じ。

 

引用文献
毎日新聞靖国」取材班(2015)『靖国戦後秘史 A級戦犯を合祀した男』KADOKAWA/角川学芸出版

【トンデモ】渡部昇一(世界日報)

 

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 産経新聞(2017年4月30日)によれば、渡部昇一氏のデムパの「大きな功績の一つは、教科書検定で中国への『侵略』を『進出』に書き換えさせたというマスコミ各社の報道が誤りだと指摘したこと」…「渡部氏が誤報だと知ったのは、8月6日付の世界日報の記事だった。記事は『実際は変わっていない“教科書”』との見出し」…「世界日報統一教会(現・世界平和統一家庭連合)系の日刊紙。今は内容が薄くなっているが、当時は海外特派員も多く、反共色の強い独自の記事が豊富で、保守派の間に愛読者が多かった」…。あっ…(察し)。
 世界日報(2010年3月17日)によると、1982年「8月6日に、すでに世界日報は教科書報道の誤報を指摘」…「事情を知る者として当時の流れを時系列に沿って整理すると、8月6日に小紙記事が出ると、すぐに『諸君!』は当時編集次長の立林昭彦氏が小社を来訪して取材。のちに渡部昇一教授の取材を受けた」…「最初の誤報指摘は小紙であるという事実は動かない」…「産経の筆者も以前には、この事実を認めていて、同紙紙上にそのように書いた記事が掲載」…。そっ閉じ。

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【書評のようなもの】週刊金曜日編『検証 産経新聞報道』

 『検証 産経新聞報道』を読み終えたので引用しぐさ。「インターネット上での『産経新聞』の存在感はあなどれない」…「2007年の10月から2014年の9月まで」「『MSN産経ニュース』というニュースポータルサイトを運営」(能川 p.14)…。産経新聞(月刊ムーのようなもの)はインターネッツ上にデムパを撒き散らしてきたのである。ここは酷いインターネッツですね。もちろんトンデモな「『産経』の歴史戦が“敗戦”必至なのは明らか」(同上 p.110)。「『歴史戦』は侵略戦争や植民地支配の被害者の尊厳を改めて踏みにじることで、同時に『日本を貶め』ることになっている」(同上 p.111)…。
 「『産経』の紙面には、常に①『反日勢力』や『サヨク』、『プロ市民』といった、通常の言論機関では設定されないはずの『敵』を意味する表現の多用、②目的意識的な戦前の国家及びその対外行動としての戦争に対する正当化の志向、③それに対する隣国からの批判への過度の敵対意識――といういくつかの特徴が、濃厚に認められる」…「インターネット上に溢れる『歴史認識問題』の右派の玉石混淆の情報源の多くが、『産経』の記事に由来しているケースが多い」(成澤 p.177)…。産経新聞ネット右翼のようなものである。
 「『産経』は2002年からネットニュースの発信にも力を入れており無料で読めるネット記事も多く、また記事を早くに消すこともせず、長くネットに残しているのが特徴である。インターネットでも『フェミナチを監視する掲示板』などの掲示板や2ちゃんねる、ブログなどが幅広く存在し、ジェンダーフリー批判がニュースで流れると、ネット掲示板でもそれを引いて活発な議論が行われた」(斉藤 p.203)。「高橋史朗は、『産経』に『ジェンダーフリー』を1998年に初めて登場させた。2000年~2005年の間に『産経』に高橋が登場するのは123件」(同上 p.211)…「一方、家庭教育については『家庭教育の二本柱である父性と母性』を重視し、『父性と母性のバランスのとれた親学が必要だ』」(同上 pp.211-212)とデムパを飛ばしていた。
 「自民党推薦で参議院予算委員会(1981年3月9日)に参考人として呼ばれた名越二荒之助・高千穂商科大学助教授は、歴史教科書が江戸時代について、一揆のことばかりで内容が暗いので歴史嫌いが増えていると強調。対策として『歴史を面白く学べるように水戸黄門赤穂浪士を教えるべきだ』などと発言し、自民党議員席からも失笑が漏れた」(高嶋 pp.234-235)…。あっ…(察し)。

 

引用文献
能川元一(2017)「『産経新聞』の“戦歴”『歴史戦』の過去・現在・未来」週刊金曜日編『検証 産経新聞報道』金曜日
成澤宗男(2017)「日本会議との『浅からぬ関係』」週刊金曜日編『検証 産経新聞報道』金曜日
斉藤正美(2017)「フェミニズム男女共同参画へのバッククラッシュ」週刊金曜日編『検証 産経新聞報道』金曜日
高嶋伸欣(2017)「安倍政権の沖縄政策を混乱させている『産経』」週刊金曜日編『検証 産経新聞報道』金曜日