【書評のようなもの】『仮面のKCIA 国際勝共連合=統一協会』

 あべぴょんはドラマ『第5共和国』の世界に転生して朴正煕になっていた。「統一協会=国際勝共連合の生みの親ともいうべき前韓国大統領朴正煕は、腹心に射殺されるという皮肉な末路をたどったが、日本に"輸出"された勝共連合は、日本の反共反動勢力の庇護のもとに、いまなお謀略的な反共策動を続けている」(p.3)。
 「統一協会は朴政権およびKCIA(韓国中央情報部)に再組織され、彼らの擁護の下に組織を拡大してきた」(p.15)。「フレーザー委員会が数かずの公的資料で明らかにしたように、統一協会KCIAによって政治的道具として使われたという指摘はその通りである。彼らは組織をあげて朴政権に奉仕しその見返りに強力な庇護をうけて勢力を伸ばしてきたのだ」(p.22)。
 プエブロ号事件のとき「アメリカはさまざまな思惑から"報復行動"に出なかった。そのため朴政権はいずれはアメリカに見捨てられるのではないかという強い不安を抱いた。対米不信は日本への傾斜となった」…「朴政権の後方基地として本格的な対日工作が始動する」(同上)。統一協会=国際勝共連合は「朴政権とKCIAの汚れた対日工作の道具」(p.23)である。とんでもねぇ話だなぁこれぇ!?
 「KCIA(韓国中央情報部)から送りこまれたスパイである韓国製謀略組織の勝共連合がスパイ防止などとは笑止千万」(p.169)。「韓国のファッショ政治を日本に直輸入しようとする韓国製謀略組織の黒い策略に、こともあろうに手を貸している日本人がいる。売国的な右翼政財界人や学者などだ」(p.170)。八木秀次高橋史朗らは売国的で売壺的な御用学者である。
 「勝共幹部森下の『手帳』はさらに意外な事実を記している」「自民党の玉置和郎参院議員の名が出てくる」(p.218)。「『韓国は神、日本はサタン』とする韓国中心主義が、天皇を至上とする右翼の不興を買ってなかなか右翼陣営にくいこめないという"悩み"が勝共連合につきまとっていた」「その"悩み"を思いきったイメージチェンジで解決せよと知恵をさずけたのが玉置和郎議員だと『手帳』には記されているのである。韓国製反共組織のイメージから天皇を愛し、日本を愛しているそぶりを示すことによって日本人にくいこませようという手である」(p.219)。
 「国際勝共連合はこの玉置議員の入れ知恵をうけ入れ、天皇在位50周年式典はもとより、独自で『日本を祝う学生の祭典』なるものを76年に開く。翌77年は年初から元号法制化促進運動に大々的にとりくみ、日本の右翼陣営の一角に足がかりをつかむのである」…「玉置氏は生長の家をバックにした名うてのタカ派」(同上)。
 「生長の家は、佛所護念会勝共連合らと組んで元号法制化を実現した現在、つぎの目標に憲法改悪をめざしている」「生長の家と、勝共連合は、日本の反動化のためのもっとも緊密な"戦友"となっている」(p.231)。「勝共連合生長の家との緊密な関係は岸信介元首相の仲介による」(p.232)。「岸氏が会長をつとめる自主憲法制定国民会議(1969年発足)に、勝共連合生長の家も有力メンバーに納まり共闘している。両者は組織面でも親密な関係にある」(p.233)…。
 「CIA(米中央情報局)の秘密報告(1973年2月16日付)は、統一協会の"実力者"朴普煕について」…「はげている」(p.11)。また髪の話してる。


引用文献
赤旗」社会部(1980)『仮面のKCIA 国際勝共連合=統一協会新日本出版社