【書評のようなもの】山口広『検証・統一教会=家庭連合 霊感商法・世界平和統一家庭連合の実態』

 「偏向教科書攻撃やスパイ防止法制定促進運動の下支えをしたのも統一教会」(p.200)…「この促進運動を口実に保守的言論人や財界への浸透も策している」(p.251)…。「安倍晋三首相は、統一教会の各種会合に再三祝電を送るなど近い関係にあった」(p.196)…。これが“愛国=霊感商法”の実例です。
 文化庁は、全国霊感商法対策弁護士連絡会の申入れもあって、名称変更の認証を求めていた統一教会の申請を受け付けなかった。「ところが、文化庁は2015年8月26日、唐突に名称変更の認証をしてしまった」…「統一教会と近い関係にあると目されていた安倍首相や下村博文文科大臣(当時)が担当課に圧力をかけたのではないのか」(p.23)…。安倍首相がんばれ!安倍首相がんばれ!名称変更認証よかったです!…壺しぐさ。
 「ゴリゴリの日本愛国主義、韓国差別主義の信者も多い」(p.27)統一教会は、非常にしつこい中において「長年の課題であった名称変更の認証を得たが、その背景には文化庁を牛耳る安倍政権中枢への政治工作があったと考えられる」(p.45)…。メッコールメッコール
 「霊感商法統一教会について、精力的に実態を追及してきたのは『朝日ジャーナル』誌だった」(p.158)。弁護士や報道機関に対する「妨害活動の主体は、『世界日報』や『国際勝共連合』の機関紙『思想新聞』やビラ類で統一教会とのかかわりは明白だった」(p.162)…。1987年5月3日、朝日新聞阪神支局の記者が何者かに銃で殺害され、「この直後、朝日新聞本社に統一教会名で脅迫状と散弾2発が送り付けられた」…「各地の霊感商法に取り組む弁護士や相談窓口に『朝日新聞阪神支局のようになってよいのか』という脅迫電話が相次いだ」(pp.163-164)…。あっ…(察し)。

 

引用文献
山口広(2017)『検証・統一教会=家庭連合 霊感商法・世界平和統一家庭連合の実態』緑風出版