『日本会議と神社本庁』を読みオワタので、面白いところを引用しておこう。外山勝志氏は、日本トンデモ会議設立5周年のときに厨二病ウヨ作文を書き、その「『愛国的』発言から2年後に、外山は明治神宮をめぐる一連のスキャンダル騒動の主人公になる」(成澤 p.39)。「『陛下』を『殿下』とする誤記があったとして右翼が『不敬』だと騒ぎ」、「右翼を怖がってボディガードまで付けた外山の『明治神宮私物化』や、素行不良が問題になった」(同上)そうで「ゴルフ三昧、ワイン三昧」(同上 pp.39-40)、「銀座で豪遊」、「昼はまともに仕事をしなかった」(同上 p.40)などの愛国しぐさをしていたという。
日本トンデモ会議のへんないきものたちは「『美しい伝統の国柄』、『日本の感性』といった」「いかようにも主観的に解釈できる語句を多用してしか自らの存在意義を語れない」(同上 p.98)ところに面白さがある。もちろん、面白いからといって近づいちゃダメ。「日本会議のような自称『愛国者』」「の基準によればおそらく『愛国者』だらけだっただろう戦前の大日本帝国の末路を見れば、何かにつけて『愛国心』を押し付けたがる者たちに安易に同調」(同上 p.114)してはいけないのである。しかも日本トンデモ会議は、実質的には“アメリカ会議”で「自分の言論に責任感もなさそうな『対米従属』思考で頭が染まっている論者」(同上 p.118)の集まり。高橋史朗氏は対米従属しぐさをしつつ、アメリカ様の許容範囲の中で「心理学的に無理のある」(能川 p.186)トンデモなWGIPしぐさしちゃう。
また、日本トンデモ会議は、「教育基本法の改正運動に力を注いで」(山口 p.178)、それを実現しちゃっており、「改正後の教育基本法第10条に『家庭教育』が組み込まれたことの影響は大きい。これをベースとして、民間では高橋史朗らにより、『親学』運動が広げられていった」(同上 p.179)のである。未来人ジョン・タイター・「八木秀次や、日本政策研究センターは『家族基本法』の制定を目指すべきという主張を打ち出している」(同上)。さらに「改憲運動のためのグッズとして販売されているのが『かえるん♪エコバック』」(同上 p.181)…。あっ…(察し)。
なお、『朝日ジャーナル』2016年7月7日号で菅野完氏は「90年代のある時期から、言論界も月刊誌の『正論』や『諸君!』など、右傾化というよりも反知性主義的な言論がだんだん幅を利かせ」(島薗・菅野 p.44)るようになったと指摘している。高橋史朗氏のようなへんないきものがデムパを飛ばしまくったのである。彼らは「戦前ですらない、何か違うものを目指している」(同上 p.45)…。それは一億総江戸しぐさのディストピアッー!
引用文献
成澤宗男(2016)「日本会議と宗教右翼」 『週刊金曜日』成澤宗男編 『日本会議と神社本庁』金曜日
能川元一(2016)「幼稚な陰謀論と歴史修正主義」 『週刊金曜日』成澤宗男編 『日本会議と神社本庁』金曜日
山口智美(2016)「『ジェンダー』を敵視する日本会議」 『週刊金曜日』成澤宗男編 『日本会議と神社本庁』金曜日
島薗進・菅野完「激論 日本会議 島薗進×菅野完 『目的は国体の復活』」『朝日ジャーナル』(週刊朝日増刊) 2016年7月7日号 朝日新聞出版