【トンデモ】幸福しぐさ②

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 「今日の宗教ブームの特徴は」…「幸福の科学オウム真理教などの新・新宗教の流行にある」(p.35)。「1980年代、神秘主義的、非合理主義的文化の一翼を担ったのが、アメリカを起源とする『ニューサイエンス』という新しい思想潮流の流行であった」…「『ニューサイエンス』は、分析的方法を否定して全体性を主張するので、それは直観に基づく総合という非合理的発想に陥るのである。そして、それが東洋の神秘主義に結びつき、宇宙の根底に『霊』を認めるところまでになる」(p.45)。「新・新宗教のなかで急速に勢力を拡張しているのが『幸福の科学』で」「その指導者が大川隆法である」(p.47)。大川は「祭政一致の復活をめざすきわめて反動的な政治思想」…「大川が考える憲法改定に向けて、政経塾をつくり、政治家を養成したいとのべている」…「とくに、大川のファッショ的な反民主主義思想が凝縮しているのが、彼のアジア認識である。大川は、『ノストラダムス戦慄の啓示』を出版し、そのなかで」…「東南アジア侵略についての何の批判的精神もなく、『それ以上のもの』をめざすべきというきわめて露骨な大国主義・覇権主義の思想をのべている」(p.48)…。「『幸福の科学』の動向はきわめて危険な政治的方向を持つものとして注目していかなければならない」…「新・新宗教は神秘的で非合理的な社会状況を強めて」…「日本の反動化の推進的役割をはたそうとする潮流を含んでいる」(p.49)。あっ…(察し)。

 

引用文献
山田敬男(1992)「新・新宗教と青年たち」『歴史評論』1992年9月号 校倉書房