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【書評のようなもの】菅野完『日本会議をめぐる四つの対話』

 菅野完氏の『日本会議をめぐる四つの対話』を読み終わったので引用しぐさ。「路上で繰り広げられるいわゆる『ヘイトデモ』の参加者たちの口吻と、『正論』や『WiLL』などの保守系論壇誌に登場する論説の内容はほぼ同じ」(p.9)であり「『保守系論壇人』の来歴や所属を調べると、そのほとんどが」(p.10)日本会議へんないきものたちである。愛国アイドルももち(波平のようなもの)とかオカルティック・ウヨク・高橋史朗氏とか…。
 白井聡氏は、在日コリアンに憎悪が向かう理由の一つとして「在日コリアンたちが『権利を主張する人々』にならざるを得なかったから」(p.51)ということを挙げ、「権利を主張する人間は、和を乱していると思われる。対立などあってはならない社会の中で、不当にも対立を起こそうとしているように見える」(同上)ために標的になるのではないかと指摘。菅野完氏は「日本会議の会員の中にも、自分で組織を持ち、『行動する保守』として保守運動をやっている人たち」(p.52)が多数存在し「こうした人たちが日本会議の中で運動する時に何を訴えているかと言うと」「フェミニズム運動への批判」(同上)であるという。また、菅野完氏は「丸山眞男を持ち出せば、日本会議を支えているのは丸山のいう『社会の下士官』みたいな人たち」(p.70)で「丸山はこうした人々が日本型ファシズムの担い手になったと」(pp.70-71)しており、「日本は近代というものをもう一度インストールし直すつもりでやらないといけないと思う」(p.71)と述べている。
 村上正邦氏は「僕は伊藤哲夫を軽蔑しているんです。お金をもらう時は『玉置さん、玉置さん』とペコペコするけども、部屋を一歩出れば玉置を批判するんだから」、「僕は今でも時々ニューオータニで伊藤哲夫を見かけるけど、絶対に声をかけません」、「玉置の目の前では良いことばかり言って、離れれば悪口を言うような男だから。二重性を持った男とは付き合わない」(p.87)とのこと…。この二重性は、伊藤哲夫しぐさ。横山孝平氏は「日本会議は、自分たちが体制だと勘違いしている団塊の世代を中心に構成されているのだろうと思います」(p.117)と述べている。魚住昭氏は「日本の戦後の修正資本主義がうまくいった」(p.166)ために左派運動が衰退したという側面もあったと指摘。
 一方、「日本会議のイデオローグである高橋史朗氏は」(憲法24条の)「『両性の合意』を『両家の合意』という形に改正しない限り、日本の風紀の紊乱は収まらないと考えている」(p.129)…。これはひどい。「椛島さんは人望はないけれども有能な人材」(p.196)…。あっ…(察し)。

 

引用文献
菅野完(2016)『日本会議をめぐる四つの対話』ケイアンドケイプレス