【書評のようなもの】青木理『日本会議の正体』

 青木理氏の『日本会議の正体』を読み終えたので引用しぐさ。愛国アイドルももちタソや高橋史朗氏などは、日本トンデモ会議の「“理論的頭脳”というべき面々だが」「百地と高橋も」「生長の家学生会全国総連合(生学連)の活動家出身」(p.44)。…“理論的頭脳”とは“人工無脳”のようなものだろう。鈴木邦男氏は高橋史朗氏について「僕が生長の家の学生道場にいた4年間、彼とは一緒でした」(p.72)と証言している…。ウホッ!江戸しぐさアッー。伊藤邦典氏は「史朗もいました」(p.115)と下の名前を呼び捨てしぐさ。「元号法制化実現総決起国民大会」で「大会最後のハイライトとなる『決議文案の朗読』に立ったのは、のちに『親学』を提唱し」(p.167)た高橋史朗氏だったとのこと。なお、「日本を守る国民会議」は『新編日本史』運動で「徳川5代将軍・綱吉を『4代』と記したり、ノモンハン事件の起きた場所」(p.174)を間違えるなど、誤記しぐさをしていた。
 トンデモ憲法観を示し「『国民主権』を否定している」(p.181)ことで知られる椛島有三氏は、オカルト雑誌『祖国と青年』1996年3月号で次のように述べる。「ソ連が何故家族制度の廃止に取り組んだのか」、「それはソ連政府が家族を革命遂行の最大の敵の一つと見なしたからである」、旧社会党などは「旧ソ連の悲劇を踏まえて」「夫婦別姓制の導入を目指している」(p.191)、夫婦別姓は「家族のきずなを断ち切る周到な戦略の第一歩」(p.192)だったんだよ!!…な、なんだってー!!
 島薗進氏は「かつては“危ない勢力”と認識されていた者たちが、いまや立派に見えてしまっている」(p.243)という問題点を指摘する。高橋史朗氏や椛島有三氏などは…立派な“危ない勢力”に見える…。2016年2月11日、青木理氏は、明治神宮会館に湧いた椛島有三氏に対し取材しぐさ。しかし「椛島氏は口を開かなかった」「あいさつの言葉すらも、まったく発しなかった。一言も、である」(p.250)。「一切拒絶し、事務総長という役職にある者があいさつの言葉すら発しようとしない」(p.251)。…拒絶しぐさ。椛島有三氏の憂鬱は続く…。

 

引用文献
青木理(2016)『日本会議の正体』平凡社