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【書評のようなもの】樋口陽一・小林節『「憲法改正」の真実』

 『「憲法改正」の真実』、読みオワタ。適当に引用する。
 オウム真理教の真理国基本律…ではなく、自民党憲法改正案(トンデモ)は、樋口陽一氏によれば、「東アジア型の権威主義、専制主義の国家に向かう」(p.223)ものであり、小林節氏は「目指すところは、独裁国家北朝鮮」(p.224)だと指摘。そして、小林氏は「自民党改憲マニアとつき合ってきて嫌だったのは、『個人の権利』を常に否定したがるという彼らの性癖」(p.68)だと述べている。なにそれこわい。「自民党改憲マニアに言わせると、『日本国憲法個人主義がもちこまれたせいで、日本から社会的連帯が失われた。だから、個人主義を排して、社会の土台をつくり直すのだ』ということ」(p.69)らしい。改憲マニアは、ブラック企業の経営者のようなもので、滅私奉公(社畜)を求めている。また、小林氏は次のように指摘する。「改憲マニアは、国民が個々に好き勝手しているから、共同体が崩れ、モラルハザードが起きたんだ、というわけです。その主張には、一見、非常に説得力がある。彼らはこう言うんですね。最近、妙な殺人事件が多いでしょう、子が親を殺し親が子を殺すでしょう、それは『個人』などと言って、子供に勝手をさせるからです。家族がバラバラだからです、それは、『個人』を主張しすぎる憲法が悪いんですと」(p.70)。しかし、「実際のところ、凶悪犯罪の件数は戦前より減っていますから、そこからしてなんの根拠もない」(p.70)。あー、言っちゃった。そう、この手の主張には根拠がない。それにもし本当に「個人」を主張しすぎている状況なら、ブラック企業は存在できないと思われ。

 

引用文献
樋口陽一小林節(2016)『「憲法改正」の真実』集英社